入れ歯は正確には『義歯』と云います。『義』とは正しいという意味です。
実際は作りものですが、自分の歯と同じように咬め、自分の歯があった頃の顔貌になるように、との先人達の願いが込められていると思われます。
『義歯』の作り方は大変複雑です。どの歯が抜けているのか残っているのか千差万別です。ひとりひとりの状態に合わせて作りますので2つと同じケースはありません。
入れ歯の種類
総義歯:殆ど歯がない方の入れ歯
治療期間は3か月以上(2週に1度通院)から1年ほどかかかる場合もあります。
『パイロットデンチャーシステム』と云う方式で作成いたします。
部分義歯
部分的に歯が抜けていて部分的に残っている方の入れ歯。基本的に針金が見えないような、“入れ歯に見えない”入れ歯を製作します。
ワンデイ(その日のうちに出来上がる入れ歯)
患者さんのお口の状態次第では、前日または当日の朝型取りして、その日のうちに完成させることも可能です。都内でもワンデイ義歯を扱っているのは当院以外に知りません。何故なら義歯は院内だけで作れるものではなく、優秀な技術と設備を備えた技工士の存在が不可欠だからです。
ただ、そんな高度なスキルを持つ技工士は東京でも数人しかいません。患者さんのオーダーが重なってしまうと当日お渡し出来ない場合もありますので事前に必ずご相談下さいますようお願い申し上げます。
ノンクラスプ デンチャー
ばねの目立たない自然な入れ歯
軽く違和感も少ないです。 (バルプラスト、フレキサイト)
金属床の入れ歯
薄く違和感が少ないです。
コーヌス
残った歯にかぶせてつける、ぴったりした入れ歯
ウェルデンツ
取り外しのできるブリッジ(最新治療)
入れ歯より小さいのが特徴です。 目立たなく、違和感も少ないです。
治療の基本的な流れ
審査診断
レントゲンを撮り、歯肉や骨の状態を確認します。
基本設計プラン作成
大まかな歯型から咬み合わせのポジショニングと歯並びを想定します
プレス
技工所で高圧プレスをかけ完成させます。このプレスと研磨の技術が義歯の完成度を高めます。
義歯の製作工程
総義歯は『パイロットデンチャーシステム』と云う方法で作ります。②と③の間に『パイロット義歯』義歯を作り、患者さんに毎日使って頂きながら歯肉の微細な構造を写し取ります。お口の中に髪の毛1本入っただけでも分かるのは、歯肉に神経の末端が無数に存在するからです。ほんの少しのずれでも入れ歯が痛くて使えなくなってしまいます。それを痛くないように調整しながらすり合わせて最終義歯を作っていきます。
部分義歯を作る際には、今後、この入れ歯がどのような経緯をたどるか予想して設計ししていきます。一つ作ったら一生使えると言う入れ歯は存在しないと考えなければなりません。そこで『修理可能』な入れ歯を基本設計にするのです。見た目も入れ歯に見えなくし、残った歯の状態が変化したらまた1から作るのではなく修理で済ませられればサスティナブルな治療を実現できることでしょう。