プログレッシブ精密歯科治療・根管(神経)処置
(Progressive Dental Precision)

歯科医は日々、技術や知識のアップデートに取り組んでいます。
30年40年前の治療を旧態依然と繰り返している歯科医はもうほとんど存在しないのではないのでしょうか。

進化した精密歯科治療

教科書で教わった「定石」を上から押し付ける歯科医ではなく患者さん一人ひとりに寄り添った歯科治療を行う歯科医師が今の主流です。ひとりひとりに合わせた治療そのものが『臨床』の本筋なのです。また、それを可能にしたのがハード面における進化、すなわち

  1. CT等の審査機器
  2. マイクロスコープによる可視化
  3. 衛生士、技工士の研鑽

スタッフや機械の進化と云うのは、ハード、ソフト両軸の進化なのです。

マイクロスコープによる精密治療

歯の中には「神経」があるのは広く知られていると思います。ただそこには「神経」だけではなく血管やリンパ管などの微細な循環組織が混在しています。神経・血管・リンパが循環していることそのものが「代謝」と云うのです。そこに虫歯の細菌が感染することで炎症が起こり、痛くなったり膿んだりします。慢性的に炎症が長引くと周りの骨にも炎症が広がり、「治したはずなのに再発した」と感じるのです。

当院では神経治療をマイクロスコープを使うことでより精密に質の高い診療を行い安定した予後を予後を提供する努力を欠かしていません。ここで是非ともご理解頂きたいことは、マイクロスコープで拡大することだけが超精密治療なのではないと云うことです。大事なのは「感染源の除去」と「再感染の予防」です。

感染源の除去

歯の神経はとても複雑な形をしています。枝分かれも多く、痛みや違和感が再発して何度も同じ歯を治療した方も多いことでしょう。症状の再発には大きく2つの原因があります。

i)そもそもの虫歯が深かった

虫歯菌にも元気な子とおとなしい子がいます。おとなしい虫歯菌でしたら進みもゆっくりだしあまり悪さをしません。でも元気な虫歯菌が感染してしまった場合、あっという間に深く入り込み見えない枝葉まで感染させてしまいます。

ii)治療中に再感染を起こしている

昔の治療は今ほど感染予防に熱心でなかったとまでは言えませんが、徹底されていたかと云うと医院によっては消毒止まりだったかもしれません。消毒は熱心なものの滅菌は一部分に留まり、コロナ禍で唯一良かった点があるとすれば、殺菌消毒の概念が隅々まで行き渡ったことではないかと思います。

誤解をしてほしくないのは、器具を通じて他人の虫歯菌が入り込む、と云う訳ではないという点です。患者さんご自身の持つ虫歯菌が治療中の器具を通して再感染を起こす可能性が高まると云うことです。

再感染を防ぐ方法

i)器具の消毒滅菌

ヨーロッパ基準の最新式滅菌機

何を今さら、と思われることでしょうが、神経治療の器具は0.2mmにも満たない細さで薄い刃が付いているやすりです。使っては拭い使っては拭い,細心の注意を払って除去組織を取りますが、時間をかけなければ一部残ってしまいます。

器具の滅菌はもとより、治療中のていねいな器具の扱いが肝心なのです。それには3分5分の治療時間では不十分なのが実情です。

ii)ラバーダム

再感染の原因の一つが、唾液の飛沫が入り込むことです。それを“ラバーダム防湿”を使用し、飛沫感染を防ぎます。

iii)マイクロスコープを使用

マイクロスコープを使うことによって肉眼では確認できない奥まで感染歯質を除去することが可能になりました。ラバーダムと併用することで治癒率が90%以上になると言う統計があります。また、患部の状態が良く分かるため、正確な診断や鑑別ができるのです。

更に、神経治療に於いて、3次元CT撮影は絶対に欠かせない道具のひとつです。目に見えない歯根の奥がどんなかたちなのか、虫歯がどう、進行してきたのかCTで診断した上で初めてマイクロスコープの本領が発揮できるのです。

当院のマイクロスコープの取り組み

当院院長はマイクロスコープ使用の神経治療について、アメリカカリフォルニア州立大学にてContinuing Dental Educationにてサーティフィケートを頂き、日々精進しております。より精密に、より正確に、神経治療は日々進化しています。(当院の神経治療は自費診療となります)